初心者さん野菜の残留農薬が気になるので、残留農薬を落とす方法が知りたいです。
無添加生活を始めると、農薬についても関心がでてきます。



スーパーに並んでいる野菜のほとんどは、農薬が使用されているので、残留農薬が気になりますね。
日本の気候は高温多湿のため、野菜が病気になりやすく、害虫も付くので、無農薬で野菜を作るのは難しいという問題があります。
そのため、野菜や果物の生産において農薬を使用する必要が出てきます。
有機野菜を購入すれば安心ですが、有機野菜は手間がかかるため、市場に出ている数も少なく高価なため、購入することが困難ということがあります。
身近なスーパーで購入した野菜で調理する際は、残留農薬を落として安心して使用したいですね。



残留農薬を完全に落とすことは難しいですが、残留農薬の落とし方を知り、安全に使用することはできます。
この記事では、残留農薬の基礎知識、残留農薬が少ない野菜の選び方、残留農薬を落とす方法を解説していきます。
・残留農薬とは
・残留農薬が多い野菜・果物
・残留農薬が少ない野菜・果物
・残留農薬の落とし方
・無農薬野菜・有機野菜が充実した宅配サービス
残留農薬ってどういうもの?初心者さんがまず知りたい基礎知識


「残留農薬」という言葉を聞くと、不安を感じる方も多いと思います。
でも、実際に何がどのくらい残っていて、どのような仕組みで作物に残るのかまで説明できる人は少ないかもしれません。
ここでは、無添加生活を始めたばかりの方でも理解しやすいように、基本の仕組みや体への影響、日本の安全基準についてわかりやすく解説します。
残留農薬とは「農薬がわずかに残った状態」のこと


農薬は害虫や病気から作物を守るために使われます。
特に日本は湿度が多い気候上、害虫や病気が発生しやすいため、 世界的にみても農薬使用量が多い国とされています。
農薬は本来、雨や日光で分解されるように作られていて、また収穫前に一定の期間を空けることで、国の基準値以下に減るように管理されています。
しかし収穫のタイミングなどによって、完全には消えずにごく少量が作物に残ることがあります。
これを「残留農薬」と呼びます。
残っていると言っても、その量は国が定めた基準を超えてはいけない決まりになっています。
基準値は「生涯食べ続けても健康に影響が出ない量」を元に設定されています。
とはいえ、「できるだけ避けたい」という気持ちは自然なこと。
正しい知識や情報を知り、あまり神経質にならずに安心して野菜や果物を購入したいですね。
体への影響は?不安を感じやすい理由
多くの人が残留農薬に不安を感じる理由は、やはり「体に入るものだから」だと思います。
ただ、実際には日本で販売されている農作物には、健康に影響が出ないレベルまで厳しく管理された量しか残留していません。
無添加生活を意識し始めた方の中には
・農薬が気になる
・無農薬のものを食べたい
という思いから、残留農薬に対して不安を感じる方も少なくありません。
そのため、残留農薬の基礎を知るだけでも安心感が大きく変わります。
日本ではどのように安全性が管理されているの?
日本では「ポジティブリスト制度」という種類の管理が行われています。
この制度では、「この量までなら一生食べ続けても健康に影響がない」という基準値(残留基準値)が定められています。
しかも農作物は出荷前に検査を受けており、
・基準値を超えていれば市場に出せない
・違反があれば回収される
という厳しいルールがあります。
こうした仕組みによって、市場に出回る作物の安全性はしっかり確保されているのです。
無添加初心者さんが知っておきたいポイント
残留農薬に不安を感じるなら、以下のポイントを知っておくと安心して選べるようになります。
- 皮に残りやすい農薬は洗う・むくで大きく減らせる
- 水洗いだけでも一定量が落とせる
- 国内の野菜は管理が厳しいため、極端に心配しすぎなくても良い
まずは基本の知識を知っておくだけで、残留農薬の不安がぐっと減ります。
残留農薬が多い野菜や果物・少ない野菜や果物


EWGの調査(2025年)を参考にした、残留農薬の多い野菜・果物と残留農薬の少ない野菜・果物です。
EWG(Environmental Working Group/環境ワーキンググループ)は、
アメリカの非営利環境団体で、食品・農薬・化粧品・生活用品の安全性に関する情報を一般の人にわかりやすく公開している組織です。
- 設立:1993年(米国ワシントンD.C.)
- 種類:非営利団体(NPO)
- 活動内容:食品・農薬・水質・化粧品・日用品の安全性評価
- 目的:消費者が安全な商品を選べるよう、透明性のある情報を提供すること
政府や企業に依存せず、独自の調査やデータ解析を行っているのが特徴です。
残留農薬の多い野菜・果物


残留農薬の多い野菜・果物の特徴として、葉物・皮が薄い又は皮がない果物・農薬回数が多いものがあげられます。
- ほうれん草
- いちご
- ケール
- ぶどう
- 桃
- チェリー
- ネクタリン
- 梨
- りんご
- ブラックベリー
- ブルーベリー
- じゃがいも
残留農薬の少ない野菜・果物


残留農薬が少ない野菜・果物の特徴として、土の中で育つもの・厚い皮で覆われているものがあげられます。
- パイナップル
- スイートコーン
- アボカド
- パパイヤ
- 玉ねぎ
- スイトピー
- アスパラガス
- キャベツ
- スイカ
- カリフラワー
- バナナ
- マンゴー
- にんじん
- きのこ
- キウイ
このリストは 米国のデータ(EWG)に基づく調査結果 であり、日本国内の残留農薬実態とは異なる可能性があります。
日本での、残留農薬が多い野菜・果物と残留農薬が少ない野菜・果物の調査はありませんでした。
ただ、国内農産物の農薬使用状況、残留状況調査は行われ、結果が公表されています。



残留農薬が多い野菜は、有機栽培のものを選ぶという方法もありますね。
残留農薬の落とし方


野菜に付着する農薬は、丁寧に洗うだけでも一定量落とせます。
流水でよく洗う(基本)
手でこすりながら30秒ほど洗うだけでも、表面の農薬や汚れを除きやすくなります。
葉物は、1枚ずつ葉を広げて洗うのが効果的です。
つけ置き洗い(効果が高め)
・水に5〜10分つける
・その後に流水で仕上げ洗い
「水だけ」で落とせる残留農薬は意外に多いです。
塩を使う方法
家庭でよく知られる方法で、油性の農薬を浮かせる効果が期待できます。
ただし、強くこすりすぎると野菜が傷むため、やさしく洗うのがポイント。
皮をむく(もっと確実)
根菜や果菜類は農薬が表皮に残りやすいため、皮むきで残留物を大幅に減らせる場合があります。
野菜の種類別残留農薬落とし方ポイント


野菜の種類別に落とし方のポイントをお伝えします。
葉物野菜(ほうれん草・小松菜・レタスなど)


外側の葉を1〜2枚取り除く
→ 農薬は外側ほど付着しやすいです。
流水で1枚ずつ振り洗い(30秒〜1分)
→ まとめて洗うより落ちやすいです。
ボウルでため洗い+すすぎ洗い
→ 葉の裏に入り込んだ汚れや農薬を除きやすい。
茹でこぼす(お浸し・炒め物の場合)
→ 水溶性農薬は茹でるとさらに落ちます。
根菜(にんじん・じゃがいも・大根など)


皮をむくのが最も効果的
→ 農薬の多くは表面の皮付近に残ります。
流水でしっかりこする(20〜30秒)
→ 泥と農薬の付着を物理的に落とします。
茹でこぼしでさらに減少
→ 根菜の内部に浸透する農薬は少ないため、表面対策で十分です。
房になっている野菜


房を裂いて洗う(ブロッコリー・カリフラワー)
→ 表面だけでは落ちません。
塩水(1%)に5分つける → 流水で洗い流す
→ 小さな溝に入り込んだ農薬やゴミが浮きます。
軽く湯通し(10〜20秒)
→ 農薬の付着をさらに減らせます。
ぶどうなどの果物は酢水に3分 → 水ですすぐ
→ 表面のワックスや農薬を落としやす
きのこ類


※きのこ類はそもそも残留農薬が少ない食材です
基本は“濡れ布巾”か“ペーパーで汚れをふく”だけでOK
→ 洗いすぎると風味・食感が落ちます。
どうしても気になる場合はさっと流水で流す(5秒程度)
→ 長時間の浸水は味が落ちます。
石づき部分の黒い汚れだけ包丁で落とす。
無農薬野菜・有機野菜が充実している宅配サービス



無農薬野菜や有機野菜が充実した宅配サービスを知りたいです。
無農薬や有機野菜は高価なので、続けることが難しいという方は多いと思います。
そんな方に向けて、比較的コスパよく始められるサービスをまとめました。
① グリーンコープ
わたしが長年利用しているグリーンコープは、生産者さんがわかるシステムです。
- 減農薬・化学合成農薬の使用抑制
- 産直・地域農家との連携
- グリーンコープ独自に定めた「安全基準(残留農薬・肥料・栽培方法など)」をクリアした野菜を優先的に取り扱っています。
農薬の使用についてもわかりやすく書かれているので、安心して購入することができます。




グリーンコープホームページより引用
タバコのニコチンと似た化学構造を持つ、殺虫剤
植物に散布すると根・茎・葉のすみずみまで吸収される
虫の神経を麻痺させて駆除するしくみ



グリーンコープについては、こちらの記事で詳しく紹介しているので良かったらご覧ください。


② らでぃっしゅぼーや
らでぃっしゅぼーやは有機野菜や低農薬野菜を中心とした宅配サービスです。
- 独自の環境保全型生産基準「RADIX(ラディックス)」を設け、生産者と連携して品質管理している。
- 「ふぞろいRadish」という、規格外野菜を活用したフードロス削減プログラムを実施。
- 「らでぃっしゅセレクション」など、季節の有機・低農薬野菜を厳選して定期配送。
③ ビオ・マルシェ
ビオ・マルシェは有機野菜やオーガニック食材が中心の宅配サービスです。
- 取り扱う野菜は100%有機JAS認証。
- 週替わりの有機野菜セットが数種類あり、家族の人数や使いたい量で選べます。
- 野菜だけでなく、調味料・加工品・お米なども有機中心。
無添加生活をしたい人にも相性が良いです。
まとめ:無農薬が買えなくても、できる対策はある
無農薬野菜が高くて無理…
そんな場合でも、
✔ しっかり洗う
✔ 皮をむく
✔ 調理で減らす
✔ 旬・国産を選ぶ
✔ 無農薬野菜・有機野菜の充実したコスパのいい宅配サービスを併用する
この組み合わせで、残留農薬をかなり減らすことができます。
“できる範囲の対策”で十分安全性は高められるので、無理のない続け方で取り入れてみてくださいね。





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